下目黒日録 1月7日

昨年の10月の出来事ですが書き留めてそのままになっていた一文を投稿します。

合羽橋への買い出しの折り、元たんたん亭の従業員であったS氏と遭遇しました。実に30年ぶりの偶然の再開でした。
S氏は私がたんたんの店長を努めている際、一年間たんたん亭で働き独立開業をされた方です。
S氏は他の業種ではありますが事業をされていましたが、たんたん亭の味に魅せられて事業転換を試みた方です。当時年齢は既に40を幾つか回っており実に大胆な挑戦であったようです。
しかし修行期間が１年とは誠に少な過ぎたようで、数年で行き詰まり店を手離すに至りました。その後日本を離れて生活されている噂は聞きましたが詳細は判らずでありました。
正直な処、たんたん亭に共に働いている時分は決して和気あいあいといった仲ではなく、お互いに嫌な相手でありました。もっとも30歳の生意気な店長であった私と、40歳を過ぎた他業種の社長であったS氏とでは折り合いの付け所は難しかったようです。
そんなS氏ではありますが30年ぶりの偶然の再会には驚きと共に懐かしい気分も湧いてきました。今日はお互いに所用があるためにしばしの立ち話となりましたが、かづ屋に来店の約束をしていただきました。その折りには懐かしい昔話を、お互いに悪感情であった事も踏まえて語り合えたらと思っております。