下目黒日録　1月4日

　本日より通常営業となりましたが、私の朝は通常とは言いがたい始まりとなりました。
　携帯電話の呼び出しで起こされたのが8時をすこし回った処でした。電話の主は武藤店長で、朝8時に入るはずのスタッフがまだ店に来ていないとの事です。昨日まで正月特別営業の為、店の鍵を管理する者が普段と異なり、今朝は武藤店長は鍵を持たずの出勤でした。鍵を持っているスタッフが8時になっても来ないので店の中には入れないそうです。
　こうなると私が出向くしかなく重い身体をベットから起こし身支度を始めました。未練がましくはありますが途中で鍵を持っているスタッフの携帯を呼び出しましたが反応はありません。いよいよ諦めて店に向かいました。
　バイクにてものの5分の距離ですが待ってる者は長く感じたでしょう。店に到着すれば武藤店長と鳥肉専門店の鳥重の旦那が寒そうに身を縮めながらシャッターの前に立っていました。取引業者の方にまで迷惑をかけていることに私の身も縮まる思いです。
　さて鍵を開けて店内に入れましたが、来るはずのスタッフと連絡も取れないとあってはこのまま帰るわけにはいきません。取り合えずは麺の切り出しでもしておかなければ後から追い込まれてしまいます。そんな考えを巡らせながら眠い眼を擦っていれば遅刻したスタッフが現れました。彼も眠そうですが身体は仕事に向かっています。
　やれやれと取り合えずは家に戻る事にしました。再び寝るには時間が少ないし、このまま活動するには早いし、それにしてもどんな目覚め方をしても朝の空気は清々しいものだ。などとりとめなく考えが巡りながらバイクを走らせていました。