下目黒日録　4月28日

　韓国の客船事故の報道には毎日のように驚かされています。
　なかでも船内放送のその場に待機するようにの指示に従った乗客が犠牲になったのは残念な話です。
　こんな事実に対してワイドショウで問題のあるコメントを耳にしました。
　それは今後我々が同じような状況に至ったならば、忠実に指示に従うべきかそれとも自己判断で対処するか選択が難しいとだと述べています。しかし考えてみれば日本では有り得ないような危機管理の有り様です。そんな例をもって危機に際して指示を疑う発言は実に問題があります。
　とかく公の場にて発言をされる場合、隣国をおもんばかり、あたかもどんな分野においても我々と同じ程度の次元にある事として述べる姿勢があります。
　またあからさまに他国の未発達な部分に言及するのが節度に欠ける行為とする見方もあります。
　しかし現実においては明らかに次元の違いがあります。
　ここで危機管理の出来ていない国の例を見て、危機に際して自分勝手な行動をする風潮が出てくるならばより深刻な危機に見舞われるはずです。
　恐らく日本の公共交通に携わっている人達の、危機管理能力や職業倫理は相当に高いはずです。やはり我々は危機に際してそんな方々を信頼し、指示を忠実に守る姿勢を通して行くべきでしょう。