下目黒日録　2月7日

　とある製麺機メーカーのダイレクトメールが数ヵ月に一度の割に入ってきます。ラーメン作りも指導するとも謳っています。ネットでラーメンの事を検索しても公告をチラホラ見かけます。作務衣を着た社長の姿が印象的です。私が使用している品川麺機と違い随分と営業熱心な会社だと思っておりました。
　そんな会社を取り上げているテレビ番組があったので観て見ました。
　製麺機は総ステンレス製で２００万円以上するそうです。日本各地のどこのラーメンも作れると謳っていました。しかしそれが、かづ屋のように加水率４０％を越える多加水麺に対応するものか判りません。
　ラーメン作りを指導するこの会社が催す学校は期間一週間で費用３６万円です。有名店の秘伝も教えてくれるそうです。特徴的なのはスープの濃度や塩分を測定器機で計り数値化しているところです。人の感覚は日々異なる場合があるとの事です。私は五感が衰えたならばこの仕事を辞めるつもりでいるのですが、最初から感覚を信用しないで始めるという事でしょうか。
　この番組で述べられていたのはラーメン業界の厳しさ。毎年３０００軒以上開業するが、同じ軒数閉店していくそうです。そこで大切な事は、プロでは駄目な事、プロ中のプロでなくてなならないという事らしいです。そこで疑問に思うところは、一週間のラーメン学校でプロ中のプロに成れるのでしょうか。私のように修業至上主義者にしてみれば納得し難い所です。
　こんな番組の放映後は反響も大きいと思います。私のように懐疑的な人ばかりではなく素直に共鳴される方もいることでしょう。大変な苦労を背負う羽目に成らんことを祈る所です。