下目黒日録　12月31日

　
　ここ何年か大晦日は私が作るローストビーフが我が家の恒例となっています。
　かづ屋にはチャーシューを焼くためにオーブンがあります。これを使って何かをと考えて始めました。作れるのは営業を休む大晦日だけです。従業員の居ない調理場でひとりローストビーフを焼きます。
　年一回の調理なのでまだ数回の試みですが毎年出来映えは良くなります。今回は今まで竹串にて温度を調べていたところを、温度計を使う事にしました。内部温度が55度で火を止め余熱で仕上げました。もう少しレアでもよかったでしょう。しかし充分満足の出来です。
　この作業は別に内緒ではないのですが、今まで従業員の目にふれたことはありません。しかし今回は材料の肉の塊や、焼き上がりの状態を目撃されております。多分彼らも食べたかっただろうと想像出来ます。これは従業員の為にも作らないといけないかと思います。来月、移転一周年くらいにご馳走する事にします。